リリース告知文を型に沿って書く

作ったものを公開しても、告知しなければ存在しないのと同じです。しかし、いざ告知文を書こうとすると、機能の羅列になったり、照れて小さくまとまったりします。告知文は才能ではなく型で書けます。

この記事では、個人開発のリリース告知文を、どの場所に貼る場合でも使い回せる部品として組み立てる方法を整理します。

告知文は4つの部品でできている

読む人はまず「自分に関係があるか」を数秒で判断します。ニールセン・ノーマン・グループの調査が繰り返し示すとおり、人はウェブの文章を熟読せず、走り読みします。だから告知文は、走り読みで伝わる順番に部品を並べます。

  1. 誰の、何が変わるか:「こういう人の、この困りごとがこうなる」を一文で。機能名ではなく変化を書きます

  2. 何ができるか:主要な機能を2〜3個だけ。全部は書きません

  3. 見た目:スクリーンショットか短い動画を1枚。画面が想像できると読む側の負担が減ります

  4. どこで使えるか:URL、価格(無料なら無料と明記)、対応環境

この4部品の元になる一文は、プロダクト紹介ページを一枚に絞って書くで作った価値提案がそのまま使えます。紹介ページと告知文で言っていることがずれないのが理想です。

貼る場所ごとに長さだけ変える

同じ4部品を、場所ごとの長さに合わせて盛り付け直します。

  • SNSの短い投稿:部品1と4だけ。画像を付け、詳細は紹介ページへのリンクに任せます

  • 技術記事の投稿サイト:部品1〜4に加えて、「なぜ作ったか」「どう作ったか」を足します。作った過程の苦労や工夫は、それ自体が読み物として届きます

  • コミュニティや掲示板:その場のルールを最初に読み、宣伝が歓迎される場か、どんな形式が好まれるかを確認してから投稿します

複数の場所に投稿する場合も、中身は同じ4部品なので、書き直しはほとんど発生しません。経路の選び方と、公開直後の2週間の動き方は公開直後のマーケティングを小さく始めるで整理しています。

「なぜ作ったか」は個人開発の最強の部品

企業のプレスリリースと違い、個人開発の告知には作った本人の動機を書けます。

  • 自分がこの問題に困っていた、という一人称の事情

  • 既存のツールのどこが合わなかったか

  • どんな人に使ってほしいか

この部分は機能説明より共感を生みやすく、拡散のきっかけになりやすい部品です。ただし他のサービスの批判にならないよう、「自分には合わなかった」の形にとどめます。

更新のたびに小さく告知する

告知は公開日に一度きりではありません。GitHubのリリース機能が変更点をバージョンごとに公開する仕組みであるように、更新のたびに小さな告知を重ねるほうが、一度の大きな告知より届きます。

  • 新機能や改善を出したら、部品1(誰の何が変わるか)だけの短い告知を出します

  • 更新履歴のページを整えておくと、告知はそこへのリンクで済みます。仕組みは更新を伝え続ける仕組みをつくるで作れます

  • 利用者からの要望に応えた更新は、「いただいた声をもとに直しました」と書くと、声を送る人が増えます

出す前の5点チェック

[ ] 一文目だけで誰向けの何かが分かる
[ ] 機能の羅列になっていない(2〜3個に絞った)
[ ] 画像かデモへの導線がある
[ ] URLと価格が書いてある
[ ] 投稿先のルールを確認した

書き上げた告知文は、投稿する前に一晩置くか、誰かに一文目だけ読んでもらうと、独りよがりを防げます。

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参考資料