アクセス解析を最初の一歩から始める
公開したサービスに人が来ているのか、どのページで帰ってしまうのか。アクセス解析はそれを数字で見えるようにする道具です。ただし、道具を入れただけではただの数字の羅列で、見方を決めて初めて改善の材料になります。
この記事では、個人開発者が最初に入れる計測、最初に見る数字、そして数字に振り回されないための考え方を整理します。
最初の道具は2つで足りる
アクセス解析と聞くと高機能なダッシュボードを想像しますが、最初は次の2つで十分です。
アクセス解析ツール:サイト内で「どのページに、どこから、どれくらい人が来たか」を見ます。Google Analyticsなら、公式ヘルプの手順に沿って計測タグを設置します。プライバシーを重視した軽量な解析ツールを選ぶ道もあり、その場合も見るべき数字は同じです
Google Search Console:検索経由の表示とクリックを見ます。登録の位置づけは個人開発のSEOを最初の一歩から整えるで説明しています
この2つで、「検索で見つかっているか」と「来た人がどう動いたか」の両方が見えるようになります。
計測はプライバシーの説明とセットで入れる
計測タグは、利用者の情報を外部のサービスへ送る仕組みです。入れる前に、説明の準備をします。
どんな計測ツールを使い、何のために使うかを個人開発のプライバシーポリシーを準備するで用意したページに記載します
電気通信事業法の外部送信規律により、利用者の端末から外部へ情報を送信させる仕組みについて、通知や公表が求められる場合があります。対象となる事業の範囲や必要な対応は、総務省の案内で確認してください
計測は必要な範囲にとどめ、入力内容などの中身まで送っていないかを設置時に確認します
「とりあえず全部入れる」より、「入れたものを全部説明できる」状態を保つほうが、個人開発の信頼につながります。
最初に見る数字を3つに絞る
ダッシュボードを開くと大量の指標が並びますが、最初は3つだけ見ます。
訪問数の推移:先週と比べて増えたか減ったか。日々の上下ではなく、週単位の傾向を見ます
流入元:検索、SNS、直接アクセスのどこから来ているか。公開直後のマーケティングを小さく始めるで選んだ経路が実際に機能しているかの答え合わせになります
よく見られているページと、すぐ離れられているページ:期待して来た人が何を見て、どこで期待が外れたかの手がかりです
この3つを、公開後30日を無理なく運用するの定期確認に組み込み、週に一度だけ見る習慣にします。毎日見ても数字は動かず、疲れるだけです。
数字は「次の一手」につなげて初めて意味を持つ
数字を見る目的は、記録ではなく判断です。見たら一行、次の行動を書きます。
検索流入が少ない:紹介ページのタイトルと説明文を見直す(プロダクト紹介ページを一枚に絞って書く)
SNSからの流入が続かない:告知の頻度と内容を変えて2週間試す
特定ページの離脱が多い:そのページで期待と実物がずれていないか、実際の画面を自分で一周する
数字が教えてくれるのは「どこを見るべきか」までで、「なぜか」は利用者に聞くほうが早いことも多くあります。人数が少ないうちは、最初のユーザーに話を聞くのほうが解像度の高い答えをくれます。
少ない数字に一喜一憂しない
公開直後の個人開発では、1日の訪問が数人という期間が普通にあります。
訪問が5人から10人になっても、「2倍になった」と判断できる材料にはなりません。少ない数字の増減は偶然で大きく揺れます
週や月の単位でならして見て、傾向だけを判断材料にします
数字が小さい時期は、解析よりも利用者の声を改善バックログに変えるで拾う一件一件の声のほうが価値があります
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